ニューオリンズの音楽葬、アールキングのJAZZ FUNERAL

2003年にニューオリンズを訪れた、生涯でこれで3回目。
北米大陸では最大級の音楽祭である有名な、ジャズ&ヘリテイジフェスティバルをやっと初めて見に行ったのだが、縁とは異なもの、ギタリストであるアールキングがちょうど亡くなり葬儀に参列することができた。

アールキング、Earl KIng、かつてからレコードなどで愛聴していたアーティストの葬儀に立ち会うなど、想像もできなかった、当たり前か。

彼は50年代から活躍してきたベテランミュージシャンで曲も他のミュージシャンにも提供している、ドクタージョンとは古くからの盟友だ。

音楽の街、ニューオリンズ、そこの葬儀は一風変わっているというか他にはなかなかない葬儀で有名だ、今回初めて僕も体験したのだが、これは生涯で屈指の音楽体験のひとつだったといっていいだろう。

葬式はたしかギャリエホールといったか?コロニアル調のとても立派な建物の一室であった。

葬式といっても棺に入った故人を囲みいろいろな方が挨拶をするだけのものなのだが、さすがはニューオリンズのミュージシャン達、やはり歌を歌ったりする。

おなじみのトラッド、”DOWN BY THE RIVER SIDE"を静かに合唱。

特にすごかったのは、ゴールデンボイスの持ち主、アーロンネヴィルの歌が聞けた。
しかも肉声で、
アメイジンググレイス、アベマリア、など18番のスピリチュアルソングをアーロンが歌う。

僕ら日本人数人はさすがにその一室まではいっぱいで入れなかった、入り口の人ごみごしに、しずかにアーロンの肉声の歌声が届いてくる。
かあ、なあんてきめ細かな歌なんだ。
彼の歌が好きな方ならそれが肉声で聞こえてくるなど、どれだけのものか想像出来るでしょう。

今回、映像を撮っていたので編集して公開しました、残念ながらアーロンの歌は撮ってませんでした。

5分ほどのムービーを前半、後半で二本です。






有名なニューオリンズの葬式、音楽家は仲間の手で音楽で送り出されます。
葬儀後、セカンドラインといわれる、パレード。
なんと霊柩車(今回は馬車)をブラスバンドが先頭で街中を練り歩く。

マルディグラインディアンというブラックインディアンのチームもタンバリン片手に加わっていた、壮麗な羽衣装で。
先頭のグランドマーシャルという総指揮をとるのはドクタージョンだったらしい。

棺が出て来た時と目的地(今回はルイアームストロング公園の入り口)に着いた時はレクイエムを深く重く奏でるが、行進がはじまると様々なアップテンポの曲になる。

ニューオリンズの音楽はどこか暢気で明るい、傍目には楽しんでやっているようにも見えるが、いやいやどうして、みな何かに取り憑かれた様ながむしゃらな演奏でした。

多くの人たちがパレードに加わる、もうすごい規模。

街中に響きわたる強力なブラス、シンコペートするパーカッションがグルーヴを叩き込む、街全体に刻み込むかのように音がどこまでも広がって行く。
人間がみな、なにか一丸となって音楽に向って行ってるよう感じだった。


これは彼らのなんだか死生観なのかなと思った。
音楽は自分達の肉体と精神の一部、生きている事の何か確認のような気がしたな。

アメリカ人のみなはアールキングの亡骸に十字をきっっていたが、日本人でクリスチャンでもない僕はそのお顔に手を合わせてきました。


どうぞムービーをゆっくりご覧下さい。
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by mambo-bar | 2007-02-24 05:08 | MUSIC TALK